第118章あなただけが贈り物を持っていない

「どうもありがとう」シャーロットは白い目をむき、歯を食いしばって言った。

彼女はジェームズの腕の中から身をよじって抜け出し、数歩離れた。だがふと足を止め、振り返って彼を見た。

ジェームズは心底わけがわからないという顔をしていた。「どうした?」と尋ねる。

言い終えるより早く、シャーロットは稲妻のような速さで彼の足を踏みつけ、そのまま満足げに歩き去った。肩越しに挑発するような笑みまで投げてみせる。黙ってやられっぱなしになる女ではない。よくもジェームズは自分を操ろうとしたものだ。許せるはずがない。

その小さな一件のあと、ジェームズは腕時計の騒動などすっかり忘れ、ずいぶん気が楽になっていた。

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